本文はじまり

お茶の保存方法、水選び、急須の手入れ、お茶のマナー


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おいしいままとっておきたい。お茶の保存方法


■お茶はデリケート。冷蔵庫に保管するときは、出し入れの温度差に要注意

お茶はとてもデリケートなもので、温度や光によって変質しやすく、また他のものの臭いも吸収しやすいという性質を持っています。そのため、保管場所は臭いが少なく涼しい、いわゆる冷暗所であることが必須条件です。
冷蔵庫にお茶を保存すると言うのもひとつの手です。
お茶にとって、適温5〜10度ですから、冷蔵庫からの出し入れの際あまりに温度差が生じない場所を選ぶことが大切。また、冷蔵庫から出してもすぐに開封せず、しばらくおいて常温に戻してから使うことをおすすめします。

■10日分を目安に、小分けして密封。
冷蔵庫に入れる時には、他の臭いが移らないように。

お茶を変質させてしまう一番の原因は「酸素」
ですから、お茶の変質を防ぐには、出来るだけ空気に触れさせないことが大切です。
そこで、10日分くらいを目安に、買ってきたお茶を小分けし、密封容器に入れておくのがいいでしょう。冷蔵庫で長期保管をするときは、他の食品の臭いがつかないように、容器をビニールテープで密封し、さらにビニール袋に入れておきましょう。
一番もったいないのは、良いお茶を大切にしまいこんで傷めてしまうことです。
良いお茶が手に入ったと大事にとっておく人がいますが、良いお茶ほど思い切って封を開け、
早いうちに飲みきるようにしましょう。

もし、お茶の味や風味が落ちたり、湿気てしまったら・・・
湿気たりしてお茶の風味が落ちたときは、捨てずに行って自家製ほうじ茶を作ってみましょう。
作り方はいたって簡単。

◆作り方 方法1
フライパンにクッキングペーパーを敷いて、その上に茶葉をのせ、弱火でじっくりと香りが出るまで炒る。
※炒るときは茶の葉が焦げてしまわないように火加減に注意しましょう。
※茶の葉がまんべんなく、茶褐色になるまで焙じます。

◆作り方 方法2
オーブントースターを遣って茶の葉を焙じる。
1 アルミホイルの上に薄く均一に茶の葉を広げ、熱を加えます。※およそ1分〜1分半が目安です。
2 仕上がりは、茎が膨らみ、指でギュっとつぶすと簡単に粉になった頃が目安です。
※茶の葉は煎茶に近く、俗に言う青ほうじ茶と呼ばれるものになります。
※アルミホイルの上で茶の葉を広げて冷ましましょう

お茶と水のおいしい関係 水の選び方


淹れたお茶の99.9%は水です。水が違えば、お茶の味も当然変わってきます。
おいしいお茶を飲むには、どんな水を使えばいいんでしょうか?

■有機物や鉄、マンガンが少ない水がお茶に合う。
外国産のミネラルウォーターは表示を要チェック。

お茶をおいしく飲むには、お茶を入れる水がおいしいことも大切な条件です。

【お茶に適した水とは?】
・バランスのよいミネラル、適度な硬度、ph、炭酸ガス、酸素を含む
・有機物、鉄やマンガンなどが少ない

日本の水道水はお茶に適した水の条件を満たしていますが、カルキ消毒されているため、そのままでもおいしく飲めません。外国産のミネラルウォーターも、カルシウムなどが多く含まれているものは、お茶には不向きです。表示をよく確かめてから選びましょう。

●日本茶に合う水は硬度30から80程度
旨味、渋み、苦味がバランスよく出ます。日本茶には硬度30から80程度の水が合うとされています。
●軟水(100ppm以下)
軟水が向かない理由・・・・・硬度10以下になると、苦渋味を強く感じるようになります。
●硬水(200ppm以上)
硬水が向かない理由・・・・・硬度が高いと、お茶の苦味が抑えられてしまいます。
苦味・渋味・旨味のバランスが大切な日本茶には向きません。

※硬度は、水中のカルシウムイオンとマグネシウムイオンの量のことです。
ミネラルウォーターなどで使われている硬度は、これを炭酸カルシウムの重さに換算して表現しています。
水の硬度には、アメリカ式とドイツ式の2種類がありますが、日本はアメリカ式を使っています。
アメリカ式では、200ppm(炭酸カルシウム濃度)以上を硬水、100ppm以下を軟水と呼んでいます。

■水道水を使うときはカルキ抜きを。
3〜5分沸騰させるか、汲み置きをしておく。

水道水を使っておいしいお茶を淹れるには、カルキ臭さを消すことが必要です。
一番良いのは、水道水を3〜5分沸騰させてから、適温に冷まして使うことです。
特に水がおいしくないという地域では、5分以上沸騰させたほうが確実です。
また、水道水を4〜5時間汲み置きしておいても、カルキは抜けます。
最近では、浄水器を使っているご家庭も多いですが、この場合も、水を沸騰させてから使うのが理想的です。

急須にもスキンケア、急須の手入れ方法


お茶を楽しむ上で、やはり茶器にも気を配りたいものです。
お茶を飲むときに欠かせない急須の手入れ方法について紹介します。

■お茶を淹れたら、そのたびにお湯で洗う。ふきんで拭くのは外側だけ。
お茶を楽しむ上で欠かせない存在なのが急須。
毎日使うものだからこそ、しっかりした手入れが必要です。

お手入れのポイント
●1 使ったら、お湯ですすぐ。
急須の中の茶の葉を取り出し、お湯で全体を洗い流します。
水でもよいのですが、お湯のほうが水切りがしやすくなります。

●2 急須の外側だけ、ふきんで拭く
すすいだ後、軽く水を切って急須本体の外側だけを清潔なふきんなどで拭きます。

■蓋部分や底に水がたまらないように、内側を良く乾かす
急須を洗ったら、良く乾かしましょう。乾かすことで茶渋がつきにくくなります。

お手入れのポイント
●急須本体を自然乾燥させる
お湯ですすいで外側を拭いたら、後は自然乾燥。
このとき、出来れば急須の注ぎ口が下向きになるような置き方にしましょう。
急須の蓋部分や底に水がたまらないように、良く乾かすことが大切です。

心づかいはさりげなく お茶のマナー


お茶の淹れ方、飲み方ひとつで、その人の心づかいが伝わるものです。
お茶をいただくときのマナーについて紹介します。

■お客様の目の前でお茶を淹れるのは失礼?

マナーといっても、難しいことではありません。お茶をお出しする相手への心配りです。
まず、お茶はよほど親しい仲ではない限り、別室で淹れて、お出しするのが礼法ではマナーといわれていますが、
中国では、お客様の前でお茶を淹れることも、おもてなしのひとつであると考えられています。
また、お茶を飲みながら、お茶の味や香り、茶器などについて語り合うことを大切にしています。
日本茶にも、綺麗な茶器やお茶の色や形など、人の目と心を楽しませてくれる要素がたくさんあります。
目の前でお茶を淹れてくれた人とも茶を通して会話が弾む。
マナーを守るのはもちろん大切ですが、たまにはそんなひと時も良いのでないでしょうか。

■冷めないうちにいただくのがマナー。
女性は口紅にも気をつけて。

お茶を出す側だけでなく、いただく側にもマナーはあります。
それは、お茶が冷めないうちにいただくこと。温かいお茶を淹れてくださった方への心配りからです。
特に女性は、口紅にも気をつけてください。
茶碗の縁に口紅がべったり着いているのも、そのまま放っておくのはマナーに反します。
ティッシュペーパーなどで拭き取っておく心つかいを忘れないようにしましょう。

■茶托を敷いてお茶を出すとき
1 茶碗の正面を自分のほうに向ける。
2 ゆっくり回しながら、茶碗正面の絵がお客様の前に来るように置く。
3 茶托は出すほうの手に持ち、もう片方の手は添えるだけ。

出し終えたら、「熱いうちにどうぞ」と一言添えることも忘れずに。

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