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贈り物マナー

贈り物マナー

いつ贈っても贈られてもうれしいお茶は、日頃お世話になっている方へのご挨拶、季節の贈り物として、結婚や出産、入学などの慶事など、日常のあらゆる場面で昔から大変よく使われています。 ここでは知っておきたい贈答のマナーや贈答品に添える「のし」や「水引」の意味などをご紹介します。

お中元

7月上旬から8月15日ごろまでに親類や仲人、上司、取引先など日頃お世話になっている方に、夏のご挨拶として贈ります。また、7月15日を過ぎた場合なら「暑中見舞い」、8月8日の立秋を過ぎた場合ならば「残暑見舞い」と書くのが無難です。

お歳暮

12月上旬から25日ごろまでに親類や仲人、上司、取引先など日頃お世話になっている方に贈ります。 この時期(年内)に贈ることができなかった場合は、新年になってから表書きを「御年賀」と書いて贈ります。 お歳暮の時期を逃した場合や喪中などで年始の挨拶が出来なかったときに「寒中見舞い」として贈ります。

お年賀

元旦から小正月(1月15日)までに新年にあたっての挨拶の意味を込めて、年始のご挨拶の手土産として、実家や親戚関係、仕事でお世話になっている方に贈ります。 お年賀は、花結び(蝶結び)の水引が書かれたのし紙をかけます。相手もしくはこちらが喪中なら年始回りは控えます。

水引

「水引」とは、丁重な贈り物をする際の包み紙にかけたり、結んだりする紙紐のことです。 水引は、紙に進物を供える際にかけた「しめ縄」の変化したものとされ、「水のりを引く」という語源に由来します。水引はもともと、和紙をこよりにして、これに米のりを引き、それを乾かして作っていたためです。 一般的に慶事のときは紅白、あるいは金銀、金紅二色などの水引を、三本または五本にして使います。 弔事のときは黒白、あるいは藍白二色、白一色、銀一色などの水引を、二本または四本にして使います。 結び方も、何度あってもうれしいような祝事の場合は、結び直しのできる「両輪結び」や「蝶結び」にします。 これに対して、結婚や弔事などは、「二度は無いように」という意味で「結び切り」「あわび結び」にします。

のし

「のし」は水引と同様に、丁重な贈り物をする際に、包装した品物の右上に貼り付けて、進物の印とするものです。「のし」とはもともと「熨斗アワビ」の略で、「熨斗」とは「火熨斗」のこと。火熨斗とは、炭火の熱で布地を伸ばしたりした昔のアイロンで、つまりかつては、アワビの肉を薄く切り、火熨斗で伸ばしたものだったのです。 進物にのしアワビを添えたのは、それが仏事や弔事などの不祝儀ではなく、祝儀用の生臭物であることの印だったわけです。なお、アワビは長寿をもたらすので縁起が良いとされ使われたようです。 ちなみに、魚介類や肉類のような生臭物の贈り物や、弔事の不祝儀袋には「のし」をつけないのが決まりです。

内のしと外のし

内のしは、内祝いなど贈り物を控えめに見せたいときに使います。店舗から宅配で贈る場合は、外のしにしても汚れてしまいますし、さらにその上から包むとなると過剰包装になるため、内のしにします。 外のしは、贈り物であることを強調したいときに使います。結納や結婚、直接持参して手渡しする場合には外のしが多いようです。 また、地域によってもの違いがあるようで、関東は外のし、関西は内のしを好むとも言われています。

贈答品の表書き

昔は贈り物をするとき、品物に内容を明記した目録を添えました。その目録を略して、包装紙に品名と数量を書いたものが「表書き」でした。 このように表書きは、かつての目録を省略したものですから、本来は贈る品物名を書くべきですが、現在は「御中元」「御歳暮」などと書くようになっています。 また、慶弔の場合には、祝儀袋・不祝儀袋に現金を入れて贈ることが多くなっていますが、その際に贈る側の意図が分かるような表書きにするのが一般的です。いずれも「品物の代わりに持参しました」の意味が込められています。 例えば、慶事の際には「御祝」「寿」「酒肴料」などと書き、謝礼を差し上げる際には「薄謝」「御礼」などと書きます。ちなみに、目下の者に謝礼を出す際には「寸志」です。 弔事の場合は、相手が信仰する宗教によって異なります。仏教では「御霊前」「御仏前」「御香料」「御香典」とし、神道では「御神前」「御神饌料」「御玉串料」、キリスト教では「御花料」などと表書きします。 相手の宗教が分からない場合は、「御霊前」としておくのが無難です。
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